第1条 医食同源のこだわり
食べ物は人の心と健康を支えています。
一農家の生産者として安全安心をうたっても、生産者自身の食生活が乱れていたり、食べ物の素材や添加物に無関心では、体に良い食べ物は栽培できないと思っています。「医食同源」を食生活だけに留まることなく、栽培理念として発展させてゆくことが第一条のこだわりです。
第2条 環境へのこだわり
私どもは、作物に最大限負荷をかけないよう無肥料、無農薬で稲を育てています。それにより田んぼの水がきれいになり、生き物達が集まってきます。
稲の害になる草も沢山生えてきます。自然界では益虫だけの世界はあり得ません。田んぼに草が多いほど米が美味しいと言われるように、雑草も何らかの良い影響を与えているのかも知れません。無農薬の田んぼは生息する多くの命を守ることができます。有害物質をまき散らすこともありません。
第3条 無肥料栽培のこだわり
私どもは植物本来の力を生かすことを主に、お米を作っています。自然界の植物には誰も肥料をやりません。ですが、雑草や山の木々は生き生きとして、逞しく育っています。植物は自分が生まれ育った場所から移動することが出来ません。そのために厳しい環境にも順応していく能力が備わっています。
ですから必要なものは、太陽と水と土とその作物の残渣の稲ワラ、もみ殻、米糠だけでいいのです。お米も野菜も自然に育った味が一番おいしいと思っています。
第4条 無農薬栽培のこだわり
私どもは期間中も後も農薬や化学成分の含んだものは一切散布していません。
無農薬栽培で一番の課題は除草です。独自に考案した「米ぬかペレット筋蒔き機」をポット田植え機に取り付け田植えと同時に米ぬかを施用しています。これで田植えから米糠散布まで効率的に抑草することができます。それと並行し田植え後、水位を10cm位上げます(稗の発芽を抑えるため)。
その後、草の発芽状況を見て除草機を使用します。当然田んぼにより雑草の種類や雑草量も違います。多い時は除草機を2〜3回位行います。
それでもしつこいのは、手で取るか、生えてくるのが自然だと自分に言い聞かせます。
第5条 自然育苗のこだわり
モミ種は塩水選で比重選別し充実した良いモミを、薬品は使用せず60℃の温水で温湯消毒を行います。
育苗箱の消毒も行っていません。ポットの穴にはモミ種を2〜3粒入れます。
ポット育苗の場合10a当たりモミ種は1kg弱の量で済みますが慣行育苗の苗では約4kg必要です。丈夫な苗を作るのにはここが重要です。厚播きをすると苗が込み合いヒョロヒョロとした徒長苗になり軟弱で病気に弱くなります。
反対にポット苗の場合は薄播きですので苗の元まで太陽の光が届き、丈夫な苗になります。発芽時も育苗初期も加温や保温は行いません。種を蒔いたらそのまま苗代に並べ防鳥シートを掛けるだけです。
第6条 疎植のこだわり
田植えの苗は1株2〜3本と少なく、植え付け間隔を広くして疎植田植えをします。そうすることにより風通りもよく、株の中まで日もよく当たるので病害虫にも負けないで強く育ちます。また慣行栽培のように元肥を施肥しませんので、稲は自分の力だけで土中の肥料成分を求めて根を広く深く張っていきます。こうして逞しく育った稲にこそ強い生命力のあるお米が実るのです。
第7条 穀物を食品として出荷するこだわり
米は一般的に農協や米穀店へ出荷する場合は「穀物」です。
出荷検査も農産物検査法に基づいた「農産物規格規定」というものがあります。
私どもは玄米食をされるお客様の事を考え、お米を「食品」として位置づけ包装、出荷しています。
収穫した籾は乾燥機に入れて初めは風だけを通し、タンクの中の籾の水分を均一にします。
そのあと低温でゆっくりと乾燥をし籾への負担を和らげます。ゆっくり、低温乾燥、が食味に大きく影響します。
ここまでは農作業場での作業です。出荷作業所での工程は石抜き機を通してから、色彩選別機で着色米・虫食い米・草の種などの異物を取り除きます。
玄米食をされているお客様にも安心して召し
上がっていただけるよう基準に合うまで何回も色彩選別機を通しています。
その後温度管理された冷蔵倉庫で保管します。
包装袋も長時間輸送に耐えられる
ように厳選し、利便性を考えチャック付スタンドパックを利用しています。
脱酸
素剤を入れる事により酸化を防ぎ、お米のおいしさを損なわないよう努めています。